少し前の話になるのですが、治験のアルバイトを副業でやったことがあります。友人から紹介してもらって『治験』ってアルバイトがあることを知りました。
登録制になってて、一度、健康診断と治験のコーディネーターと呼ばれる人たちとの面接があってリストに登録、その後、条件に合った治験を紹介してくれるというものでした。
なんとなく人体実験みたいなイメージと、健康被害が出そうな感じとか治験に関しての不安や偏見などがあるかもですが、今回は私の体験した8年前のバイトの話。
動機は単純にお金です
紹介してくれた友人も治験のプログラムに参加していて、毎週、血液検査に行くだけで一回につき、5,000円もらえるし、採血の時間も待ち時間や診察時間を含めても30分もかからないし、さらに血液検査の結果は印刷してもらえるの健康チェックにもいいよ。みたいな感じでひと月に5回も行けば25,000円になるなかなか効率のいいバイトだぞ、みたいな感じで誘われてホイホイついて行ったという次第でございます。
場所は梅田の駅前ビルの中の病院でした
まずは治験のプログラムに参加するための健康診断とコーディネーターとの面接です。
健康診断は血液検査、体重や身長、血圧の測定や医師の診断と問診。コーディネーターとの面接では
・服用している薬はあるか?
・参加するプログラムにどの程度の時間を充てる事ができるのか?
・家族の理解はあるか?
・泊りの参加は可能か?
みたいな事を質問されましたね。私の参加したところでは、治験といっても実際の治療に用いられる認可前の医薬品メーカーの治験から、健康食品やサプリメント、化粧品やシャンプーなどもありました。
食品などは毎食何グラム食べてねとか、朝昼晩のいつのタイムんでどれくらいを確実に食べてくださいといった軽い感じで参加できるけど、指示は結構キツイよねみたいなものもあるようでした。
薬よりも心理的なハードルも低いですし、CMで見たり店頭で実際に並んでるメーカーのすでに販売中のものもありました。やっぱり参加しやすい分だけ報酬も低い設定になってましたね。(試供品食べてるじゃん。みたいな感じなのでしょうか)。
よくある小さいプラスチックの容器に入った乳酸菌飲料みたいなのを毎朝6時から8時の間に必ず1本飲んで、2週間に一度の採血毎に3,000円ってのがあったの勧められました。(結局これは断りました。家族にはなんとなく内緒にしたかったので、ラベルの付いてない飲み物を家族と共有の冷蔵庫に入れておくことに気が引けたのと、毎日飲むって、実は結構辛いんじゃないかとおもったからです。)
リアルな治験に参加しました
結果的に参加したのはガチ中のガチの治験でした。
参加の打診を受けたのは高血圧の患者に処方される血圧を下げる「降圧剤」の治験でした。
3年くらい前から降圧剤の服用を続けていて、
最初のヒアリングの段階で、かかりつけ医に治験に参加することを伝える事ができるか、ということも聞かれていて「問題ない」と回答してた事もあったので
試薬として渡されるものに3か月間変更するプログラムに参加しました。
内容はこんな感じ。
・現在服用中の薬の停止(1日1回)
・週1回の採血と医師による診断(1回報酬5,000円)
・1ヶ月に1回、48時間30分に一回の自動血圧測定器を装着、測定(1回報酬2万円)
薬は偽薬(プラシーボ?)ってのも含まれてるそうで、みんな真っ白けなので見分けは当然つきません。
数は厳格に管理されていて、飲んだ後のカラのパッケージの返却もしなければなりません。(絶対に捨てるなと念を押された)
自動血圧測定は地獄でした
採血や診断の通院は仕事の合間に行けるし、特別な事はなにもなく、ピュッと終わるし、現金支給なんで帰りの受付で茶封筒に入った5,000円を受け取ってサイン。なんかお小遣いもらった感じでラッキー、ってな感じでした。
がしかし、1っカ月に1回の血圧自動測定器を装着しての2日間ってのが最悪の地獄でした。
8年前の話なので、おそらく今はあんなマシーンは使われてないとは思いますが、私が装着させられたのはリアルな血圧測定器を首からつるして(文庫本サイズの重たいの)腰のベルトに固定して、シャツの下から腕にチューブを通して上腕部にあのブワーと膨らむベルトみたいなのを巻き付けて、それが30分に1回膨らんではしぼみ、血圧が記録されていくというものでした。今ならアップルウォッチみたいなやつでやってるんでしょうな。
こんなモンつけては絶対に眠れません。ちっちり30分に1回目が覚めます。完全な寝不足状態です。30分に一回は止める事はできないんで、移動中の電車の中でも、商談中でも始まります。『ブウォーン』という音を出しながら膨らんで、だんだん萎んで『プッシュ―』とまた大きな音をたてて萎みます。
目立つとかいう次元の話ではありません。それはそれは恥ずかしかったです。
正直、2万じゃ安かろうと、今なら思うかも。
終わりはヌルっと終わります
3か月の治験の参加だったのですが、終わりは拍子抜けな感じで終わります。
治療じゃないので、よくなったから治療が終わるとかいうものでもなく期間が満了したので終了するだけという話。それ以上でも以下でもないので「はい、お疲れ様、さようなら」みたいな感じ。
今後の生活習慣の改善のアドバイスや助言をくれる事もなく、
『じゃ、明日から前の薬を飲んでね。』
『飲み残してる薬ないよね』
とだけいわれて終わりです。
こっちは治験に参加してんだから、効果があったかどうかとか、今後の見通しとか聞かせてくれてもいいんじゃねーの?とも思いましたが、それも伝えたりすることはできないらしいです。
『あれ?これで終了??』ってな感じで終わりました。
待遇もいいし、効率もめっちゃいい。私はおススメします。
ただし自己責任でお願いします。
私の参加はリアルなしh倹約をつかった治験だったのですが、もっとライトな食品や飲料でも参加できますし、時間があったら泊り治験参加だと単価はすごいいいみたいでした。
説明もきっちりしてもらえるし、途中でやめることもできます。
治験期間中のフォローもしっかりしてて、トラブルが発生したときに医療機関に速やかにつないでくれるシステムになってました。
怖くないし、楽ちんバイトだと思いますよ。一度参加してみていいかもですよ。